アーティストの何気ない判断が
時にそのアーティストの将来にとって
大きな障壁となってしまうことがあります。
そうしたことを回避すべく
必要に応じて情報を提供するのもレーベルの役目です。
いろいろなレーベルと情報交換をしていると、
アーティストはだいたい同じようなパターンで
進化もしくは脱落していくことがわかります。
私たちにとっては「またか」というようなことでも、
そのアーティストにとっては初めてのことなので、
きっと戸惑うに違いありません。
当然、どのレーベルのプロデューサーも
同じ轍(てつ)を踏ませて不幸な目には遭わせまいと説得に入るのですが、
これがまたプロデューサーもついつい頭に血が上ってしまい、
いらん説教まで始まってしまいがちです。
いずれにしてもどんなレーベルでも、
アーティストというのは本人が思っているよりもずっと、
そのレーベルから必要とされ大事にされているものです。
鬼のように厳しく横暴なプロデューサーでさえ、
アーティストと激しい口論をしながらも、
影ではそのアーティストのために
寝食を忘れて必死に走り回っているのですから。