メダカの思い出

白メダカ

白メダカ

ネミューの観賞魚部門ではメダカの水槽セットも販売中ですが、
近ごろはメダカも色々な品種が誕生しまして、
通な人たちからの人気がとても高まっています。

日本人には古くから親しまれているメダカですが、
実は悲しいことに野生のメダカは今や絶滅危惧種。
メダカは環境の変化に弱い、とてもデリケートな生き物なのです。

私が子供の頃、
近くの沼には野生のメダカがたくさんいました。
その一帯には他にもクチボソやタイリクバラタナゴ、
キンブナ、アメリカザリガニ、ウシガエル、
サワガニ、ヤゴ、カワニナなどもいて、
毎日、学校から帰ってくると、
泥んこになって遊んでいたのを思い出します。

タフビン(ビンドウ)ってご存じでしょうか?
ジョッキくらいの大きさの丸くて太い筒のようなもので、
入り口がジョウゴのようになっていて、
入った魚が出られないようになっている漁具です。
中に匂いの強い練りエサを入れてポイントに沈めて使うのですが、
これが凄まじいくらいよく小魚が採れるのです。

大人になった今では野生の生き物は写真だけを撮るようになり、
もう捕まえて連れ帰ったりはしませんが、
実際に生き物たちの世界に身を投じて過ごした日々は、
私にとってはかけがえのないものでした。

そんな沼も池も川も、
今ではすっかり埋め立てられて綺麗な建物が建ち並び、
かつての風景は思い出の中に残るのみです。

もし池や沼があったなら、
今の都会の子供たちも、泥んこになって遊ぶのかな……。